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Facebookなどの投稿を観ていると、時々間に挟まっている広告を目にしますよね。そんな広告の中で、最近気になっていたものがあります。
それは、「インド式英会話」なるもの。
英会話と言えばアメリカやイギリス、カナダなどの英語を母国語とする国のネイティブの話し方や発音を学ぶというイメージですが、英語を母国語としないインド!?怪しい…
怪しいと思いつつ、なんか気になってしまう。
そこで今回は、今巷で噂の!?「インド式英会話」について調べてみました。
目次
インドについて
まずは、インドとはどんな国なのかをおさらいします。
英語名:Republic of India
面積:3,287,590㎡(世界第7位)
人口:12億1057万人(世界第2位)※2011年国勢調査による
首都:ニューデリー
公用語:ヒンドゥー語
準公用語:英語
インドは南アジアに位置し、世界第7位という面積と、世界第2位の人口を誇っています。
広大な土地に、莫大な数の人々が暮らしていますので、その文化は多種多様。民族、言語、宗教まで、さまざまな文化が一堂に会した国です。
インド・アーリヤ族(72%)、ドラビダ族(25パーセント)のほか、タミル族、モンゴロイド族など多様な民族が暮らしています。イギリス系、アイルランド系、日系インド人など、かつて他国から移り住み、民族となった人々もいます。
宗教はヒンドゥー語(41%)、ベンガル語(8.1%)、テルグ語(7.2%)、マラティ語(7%)、ウルドー語(5%)、など、ヒンドゥー語の割合が多いものの、その他の言語が全体の半数以上を占めています。
例えば100人中の40%ほどしか自分の言葉が通じず、あとの60%ほどの人は違う言語を話している…と考えると、自分の言葉がどこででも通用するわけではないというイメージがわきやすいのではないでしょうか。
もしこれが、少数民族であればなおのこと。自分の話す言葉が通じるのは5%で、あとの95%は違う言語を話す人々だと考えると、もはや自分の話す言語はほぼ全く通じないということですよね。
インドにおける英語の歴史
1600年頃イギリスがインドにやってきて、インドはイギリスの植民地となりました。1800年を過ぎたころから、教育もすべて英語で行うことになり、官庁の文書も英語のみでの発行になったのです。以降インドにおいて、英語の教育が急速に発展しました。
そういった背景から、英語がインド国内で広まり、準公用語として使われています。他民族・多言語国家においても重要な役割を果たしているんですね。
インドの英語ってどんなもの?
インドの人々が話す英語はなかなか独特です。アメリカやイギリスをはじめとした英語圏の人々が話す英語とはずいぶん違います。ただ、あまりにも堂々と独特な英語を話すので、アメリカ英語やイギリス英語と並列に、インド英語(Hinglishと言われたりもします)という言葉すらあるくらいなのです。
インド英語の特徴1. 発音全然違う…!
インド英語でまず挙げられる英語圏の英語との違いは、発音。
paper、waterなどの[r]の発音は、英語圏では舌を後ろに巻きつつ、上顎にはつけません。しかしインド英語では、舌を巻くよりも上顎にベタッとくっつけて発音しています。しかも巻き舌になったりもします。
どんな風に聞こえるかというと…paper=ペパル、water=ウォタルって感じに聞こえるんですね。wはvと混ざったような音になります。
インド英語に慣れていないと、正直なところ聞き取るのに苦労をすることもあるかもしれませんが、「インドジン、ソンナノキニシナ~イ」ってわけです。
ちなみに私は個人的に、インド英語のアクセントはなんだか可愛く感じます^^
インド英語の特徴2. 文法も独特…!
インド英語は文法も独特。
I have a dog.(私は犬を飼っています)をインド英語では
I’m having a dog.
と現在進行形にしたり、Are you from Tokyo?(あなたは東京出身?)を
You are from Tokyo,correct?
と言ったり。correctは「正解」「合っている」という意味です。
ネイティブは使わない言い方だけど、でも意味は十分わかりますよね。
そんな風に、独特の言い回しがもはや「インド英語」=Hinglishとして確立されています!
インド式英会話は日本人に合うはず!
インド式英会話は、発音やネイティブらしさにこだわらず、英語をコミュニケーションのツールという部分にフォーカスを当てた方法です。
「この言い方は間違ってるかな…」「私の発音、キレイじゃないかも?」と不安になって尻込みしがちな日本人には、このインド式英会話の心意気とルールを学ぶと、英語を話すことへの不安感も軽減されそうだと思いませんか?
ノンネイティブとして英語を話す、そのことを前提にしているので、完璧(ネイティブらしさ)を追及したり、難しい文法、英単語なんかは知らなくていいよ!っていうのがインド式英会話です。
では、ここからは実際にインド式英会話で、どのように会話をしていけば良いかをお話しします。
インド式英会話の魂1. 発音?伝わってるなら気にしない
インド式英会話は「相手に伝わればOK」というのが一番大きなコンセプト。なので、発音がキレイだとかそんなのは気にしません。
外国人が話す、外国のアクセントの日本語でも、私たち日本人は理解できることも多いですよね。「ワタシ、ニポン ダイスキデス」と聞いて、ネイティブの日本語の発音ではないにしても、何を言っているかは問題なく伝わっていたりします。
それよりも、「伝えたいことを伝えていこうよ!」というコミュニケーションに対するポジティブな気持ちが大切だってことですね。
私は個人的に、美しい発音を身に着けてもらいたいという理念で英語を教えていますが、こういう考え方も大いにアリだと思います。発音を気にして喋れなくなるくらいなら、発音なんて学ばなくていいよ、とすら思います。
インド式英会話魂2. 知ってる単語でなんとかしようぜ
難しい単語を知っている必要はない。伝われば良いのだから、簡単な単語を使って表現したって何ら問題はない!というのがインド式英会話魂。
インド式英語で重要な動詞は3つ。
sound(~に聞こえる)
find(~を見つける)
give(~を与える)
えっ、この3つの動詞で大体何とかなっちゃうとか、大胆…!!
ではそれぞれの単語の使い方を見ていきます。
sound(過去形:sounded)
本来「~に聞こえる」という単語ですが、[A] sounds [B]で[A]は[B]のようだという意味になります。「AはBだ」と断定せず、推測やイメージを含んだニュアンスです。
Easter party sounds nice.(イースタパーティー、いいね!)
My mom sounds mad.(お母さんは怒ってるみたい)。
find(過去形:found)
findは「~を見つける」という意味ですが、その他にも「~だとわかる」「~だと感じる」「~だと気づく」といった文章にもできるんです。
find [A] [B]= [A]が[B]だとわかる(思う、気づく、感じる)となります。
I find you smart.(あなたは賢い人だと思う)
I found my new school fun.(新しい学校は楽しいと気づいた)
give(過去形:gave)
giveは「~を与える」。give [人] [物]=で[人]に[物]を与える となります。
I give you a hint to solve the problem.(その問題へのヒントをあげるよ)
My mother gave the dog a bone.(お母さんは犬に骨をやった)
インド式英会話の魂3. 前置詞?atとwithがあればなんとかなるって
on、in、under、at、with、from…
前置詞を覚えるのが苦手だという方は少なくないのではないでしょうか。
例えば日本語であれば、
A:「私のスマホ知らない?」
B:「あぁ、それならテーブルにあるよ」
でわかりますよね。
ただ、英語となるとテーブルの上(on)なのか、下(under)なのか…前置詞を入れないと成り立ちません。
A: Do you know where my smart phone is?
B: It’s the table.
では理解不能なのです。どうしても前置詞が必要。だけど、たくさんある種類の前置詞を覚えるのは結構大変だったりします。
インド式英会話では、前置詞もatとwithの2つでいいじゃないか、っていうお気楽さです。
インド式英会話に対する個人的な見解
インド式英会話の特徴や話法、考え方をご紹介しました。
私個人的に、インド式英会話をおすすめしたいのはこんな方です。
・英語を話せるようになりたいけれど、英語は苦手という人
・勉強する時間があまり取れない人
要は、ネイティブのようでなくても、コミュニケーションのツールとして英語を話すという目的を持って学ぶには、インド式英会話はピッタリでしょう。将来的に、ネイティブの英語に近づけたい!という方も、まずはここから始めてみて良いと思います。まずは、自信を持って会話すること。
間違いや発音など、難しいことを気にせずにコミュニケーションが取れるようになったら、その次のステップとして難しい単語や文法、発音の練習をしてみても良いのではないでしょうか。
シンプルに、大らかに、ポジティブに。そんなインド式英会話は、まさにインドの人の国民性もあるのでしょうね。
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