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「子供は耳が良いから、早いうちから英語を耳に入れると良い!」と色んなところで聞いたことがあるのではないでしょうか。この件についてはまた追々別の記事にしたいと思っているのですが、「早いうちから英語を聞かせると良い」のは本当です。
では、どんな風に子供に英語を聞かせるのが良いのでしょうか。おそらくどのご家庭にも、子供のお気に入りのDVDがあると思います。「それをずっと英語で聞かせれば、子供は楽しみながら英語を身につけることができるはず!」そんな風にお考えの方もおられるのではないでしょうか。
今回は、英語でアニメや映画を観ることで、子供が英語を身につけることができるのか?というお話です。
目次
言語の習得には段階がある
まず、本題に入る前に、言語の習得には段階があるというお話をします。
母国語、外国語、いかなる言語であれ、言語の習得における段階は必ず同じです。ご自身の幼少期や、お子さんの日本語の成長を振り返りながら考えてみると、きっとあてはまるはずですよ。
1. 聞く→理解する
最初から言葉が話せる人間はいないですよね。赤ちゃんも、言葉こそ話すことのできない時期ですが、周りの人の会話や、自分に語り掛けてくる人の言葉をじっと聞いています。
繰り返し耳にする言葉が、自分の理解しているシチュエーションに適しているかどうかを自分の中で判断し、その言葉を理解するようになります。
離乳食をあげながら、「おいしいね」「おいしい?」などとお子さんに声掛けをされた方は多いのではないでしょうか。もしこれが、おむつを替えながら「おいしいね」と声をかけていたら、赤ちゃんは「おいしい」という言葉の意味を理解できなかったでしょう。
何度も何度も、食べているときに「おいしい」という言葉を聞くことで、「あぁ、この言葉はご飯を食べているときに使う言葉なんだなぁ」という風に推測していくのです。そう思ったら赤ちゃんてめちゃくちゃ賢いですよね。
2. 真似をする
まだ言葉を発することのなかった赤ちゃんも、そのうち周りの人の言葉を真似するようになってきます。「ママ」「パパ」「おいしい」など、目の前で言って見せると真似をして言うようになりますよね。
3. 自発的に言葉にする
言葉を聞いて意味を理解し、真似をして言うようになったことで、ますます赤ちゃんは言葉への理解を深めていきます。そして自分から「ママ」などと、話すようになるのです。
お子さんによっては、2.の「真似をする」という時期が短かったり長かったり、3.の「自発的に言葉にする」が早かったり遅かったりと個人差は大きい部分ですが、基本的にはこう言った流れで言葉を覚え、使えるようになっていきます。
DVDの音声を英語で流す。効果のほどは…?
さて、本題に入りましょう。
DVDの音声を英語で流していると、子供は英語を覚えて話せるようになるのでしょうか?
答えから言うと、話せるようにはなりません。
話の中で出てきた印象的なフレーズを覚えたりして言うことはあるかもしれませんが、言っている内容を理解して英語を使うことができるようになるということではないのです。
重要なのは「何と言っているか」「どういう意味か」
ここで、言語の習得における段階を思い出してみましょう。
1. 聞く→理解する
2. 真似をする
3. 自発的に言葉にする
でした。
DVDを英語音声で流してみたと想像しましょう。ナチュラルスピードで、しかも声優さんの声色です。大人でも理解が難しい部分が多々あるのではないでしょうか。お話の内容は知っていても、一語一語なんと言っているか理解しないことには、使える英語力にはならないのです。
そして、お話はどんどん先に進みます。 例え日本語のセリフを知っていたとしても、どのセリフがどの英語のセリフに対応するかわかりません。 何と言っているのかわからないまま先に先に進むので、英語では理解することのないままお話が終わります。
私も幼い頃、「セサミストリート」を観ていましたが、何と言っているのかサッパリわからないので、途中で飽きてました(笑)。話の内容はなんとなく理解できていたこともありましたが、それもキャラクターの動きや様子から推測していただけで、頭の中に入ってきていた英語ほほぼゼロでした^^;
子供向けの番組であることには間違いないですが、ノンネイティブが英語を学習する目的で作られたものではないからですね。
しかしながら、英語音声でアニメを見せることになんの意味もないか?というとそうは思いません。英語にはリズムがあり、日本語にない音がたくさんあります。そういったものに耳を慣らすという意味では決して無駄ではないですし、英語を身近に感じ英語への抵抗力を無くすということには効果を発揮します。
英語力をつけるのに効果的な視覚的教材は?
前述した内容を繰り返すことになりますが、言葉の習得においては、「聞いて理解」→「真似」の段階を踏む必要があります。
そのため、「聞かせる」「理解させる」「真似させる」という段階をきちんと作ったものを見せる必要があります。
テレビの幼児向け英語番組や、幼児向けの英語教材DVDなどは、きちんとその段階が踏んであります。ゆっくりとしたスピードで聞かせ、わかりやすいリアクションや絵などで、「こういう意味だ」というのを理解させてくれます。そして、後をついてリピートできるような時間も取ってあります。
要は、それらのTV番組やDVDは、英語を母国語としない子供が、英語を学び身につけることを目的に作られたものだから効果的なのです。こういった英語教育用のDVDやテレビ番組を繰り返し観ると、子供は理解をしながら先に進めるので、英語を吸収していきます。
まとめ
今回は、「英語音声のアニメなどのDVDを見せると子供は英語を覚えるのか」というお話でした。やはり言語の習得という目的においては、教材として作られたものを観るのが一番効果的です。
最近はTV番組やDVDだけでなく、YouTubeなどの動画にも子供向けの英語教育動画が出ていますので、色んなものを試してみてくださいね。
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