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「~しなければならない」「~しなくてはいけない」はhave toやmustだと学校で習いましたよね。いずれも義務や、課題を表す表現です。
和訳は「~しなければならない」と教えられているはずですが、実はそれぞれちょっぴりニュアンスが違うのです。これを間違うと、ちょっと厄介なことになってしまうかも…。
今回は「しなくてはならない」の英語、have toとmustの違いについてお話しましょう。
目次
have to=「正直やりたくない…でもやらなくちゃ」

「しなければならない」けれど、実のところあまり気が進まないというニュアンスを含むのがhave toです。
《例文》
I have to study tonight. I’m going to have an English exam tomorrow.
(今夜は勉強しないとなぁ。明日英語の試験があるんだ。)
なので、I have to talk to him tonight.(彼と今夜話をしなくちゃ。)などというと、本当のところは彼とあまり話したくないと思っているようなニュアンスに受け取れてしまいます。
また、こんな場面でも使えます。
《例文》
A : Do you wanna go to the new bar after work?
(仕事の後で、新しくできたバーに行かないか?)
B : I’m sorry,I can’t. I have to pick up my wife at the station.
(ごめん、無理なんだ。妻を駅まで迎えに行かないといけなくてね。)
この場合は、Bさんは必ずしも奥さんを迎えに行きたくないと思っている…というわけではありません。本当はバーに行きたかったけれど行けないのを、予定があるため残念がっているニュアンスを出すことができます。
▼発音のポイント
haveは通常「ヘァヴ」と、vが有声音(声を出す)ですが、have toの時にかぎり「ヘァフ」と声を出しません。しかしvは通常と同じく、上の前歯を下唇に軽く置きます。
▼過去形は?
haveの過去形はhadなので、have toの過去形はhad toです。hadのdとtoのtがくっついて、dの音は聞こえません。「ハットゥ」という感じですね。
《例文》
I had to stay home all day long yesterday because I was supposed to receive a package.
(昨日は荷物を受取るため、一日中家にいなくてはならなかった。)
must=「絶対しなくては」「しないとまずい」

mustはhave toよりも、その義務感が強くなります。したい、したくないに関わらず「絶対しなくてはいけない」という、「必須」のようなニュアンスです。
《例文》
You must wear a jacket at the conference.
(その会議ではジャケット着用が必須だ。)
自らの意志で、「絶対しないといけないんだ!」というようなときにもmustを使います。
《例文》
I must clean up my room by Friday. My girlfriend is visiting me on Saturday.
(金曜日までに何としても部屋を片付けないと。土曜日に彼女が来るんだ。)
▼名詞でも使えるmust
「絶対しなくてはならないこと」や「必須のこと」「必需品」というような意味の名詞としても使えます。
《例文》
A hat is a must when you go outside especially in summer.
(帽子は特に夏に出かける時の必需品だ。)
▼発音のポイント
mustのuの音がポイント。軽く口を開けた状態で「ア」。口は大きく開ける必要も、口に力を入れる必要もありません。
▼過去形は?
mustという単語そのものには過去形はありません。そこでhave toの過去形、had toが登場。mustを使った「しなくてはならない」という文章でも、過去形にするとなるとhad toに代わります。
▼「~に違いない」という意味もあるので注意
mustには「~しなければならない」という意味の他、「~に違いない」という意味もあります。
《例文》
I can hear a dog barking. it must be Anna’s dog.
(犬が吠えているのが聞こえる。アンナの犬に違いない。)
含みのない「~しなくてはならない」はneed to

ちょっと渋々感があるとか、絶対にしなくてはならない!というような含みを持たずに、シンプルに「~しなくてはならない」というのであればneed toを使います。
《例文》
I need to call my mother this evening.
(今晩お母さんに電話しなくちゃ。)
気が進まないニュアンスを出さずに「~しなくてはいけない」という場合はneed toを使うと良いでしょう。
否定形にもバリエーションがある
「しなくていいよ」=don’t have to / don’t need to
「~しなければならない」というフレーズを否定文にすると「~しなくて良い」という意味になります。
don’t have toとdon’t need to、特に大きな違いはないのでどちらを使ってもOK。
《例文》
I don’t have to wake up early tomorrow morning.It’s my day off.
(明日は早起きしなくていいんだ。休みだから。)
mustの否定形は「禁止」を意味する
気をつけたいのはmustの否定形。これは「~しなくて良い」という言いにはならないので注意が必要です。
「~してはいけない」という、強い禁止を表します。
《例文》
You must not go out on your own in the night. It’s dangerous.
(夜に一人で出歩いてはいけません。危険です。)
on your ownはby yourselfと同じで、「「自分で」「自分ひとりで」「自分だけでというような意味です。
「~しなければならない」のニュアンスを理解して使い分けよう!
今回は「~しなければならない」という意味のhave to ,must ,need toのニュアンスの違いについてのお話でした。
チョイスを間違えると、場合によっては相手に失礼な印象を与えてしまいかねないので、それぞれのニュアンスをきちんと把握して的確につかいましょう。
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