【例文付】前置詞なんて怖くない!イメージをつかんでマスターせよ

りんご

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文法において重要でありながらその種類が多く、「とにかくややこしい!」と頭を悩まされがちな前置詞。

英語が苦手な人って、この「前置詞が苦手!」という人が多いんです。数学などと違って、導き出すものではないですし、「こんな時にはこの前置詞」と言うように、覚えるよりほかないわけです。

今回はそんな前置詞についてのお話。私の教室で使用しているイラストを使って視覚的なイメージをつかみましょう。

前置詞とは?

クエスチョン

日本語で言うとどんな役割?

前置詞は、日本語で言うと「て・に・を・は」などの助詞的な役割を果たします。

その他に、言い表したいもの(A)が同じ文中の別のもの(B)に対してどのような位置にあるか、また(A)が(B)に対してどのような動きを見せるかということを表します。

I have a present for you.(あなたプレゼントがあるの。)

There’s an apple on the table.(テーブルの上にりんごがひとつあります。)

She sat down between Mike and Jane.(彼女はマイクとジェーンの間に座った。)

と言うように、物と物の位置関係を表したり、どんな動きを見せるかを表現することができます。

動きのないイメージを持つ前置詞

前置詞はたくさんあります。今回ご紹介する以外にも、まだまだ恐ろしいほどの数の前置詞が存在します。今日は特に重要なものをご紹介しますが、どれも文字だけで覚えるのでは記憶力を消耗しますね。

今回はイラストと例文で、前置詞の持つイメージをつかみましょう。そうすることで、ぐっと記憶に残りやすくなり、覚えられるようになりますよ。

前置詞は全て、(A)と(B)の2つのものの位置関係や関係性を表します。
今回イラストでご紹介するに当たって、(A)を青い丸、また(B)を白い箱や黒い線、白い丸で表現します。

on[~の上に]

例文

・Your bag is on the chair.(あなたのかばんは椅子の上にありますよ。)
・Japanese people eat osechi on the new year’s day.(日本人は正月におせち料理を食べる。)
・I’m on the way home.(家への帰り道の途中です。)
・Please come to my office on time.(オフィスには時間ちょうどに来てください。)

物、人が何かの上に乗っている状態を表します。

テーブルや床のように、水平な場所に乗っていてもonですし、壁のように垂直な場所に接している場合もonです。

また物質の上以外にも使えます。

日付や曜日など、無形のものにonと使うことで「(いついつ)に」と表現できます。木曜日の上に、とイメージしてちょうど木曜日に限定している状態だと理解しましょう。

on timeも同じ。「ちょうどその時間ぴったりに」と、その時間に「乗っている」イメージを思い浮かべてください。

in[~の中に]

例文

・I always carry my smartphone in my pocket.(私はいつもスマホをポケットの中に入れて持ち歩く。)

・Tom is the tallest in his class.(トムはクラスの中で一番背が高い。)

・I clean my room everyday in the morning.(私は毎朝部屋を掃除する。)

inもよく使う前置詞ですが、全体として何かの中に物、人がいる状況です。

in his classであれば、彼のクラスメイトの中でというイメージができますね。

また、in the morning、in the eveningなどの時間帯にも使うことが出来ますが、「朝の時間の中に」「夕方の時間の中に」というイメージで、ちょうどの時間ではなく、数時間の時間の幅がある中の、ある時という風に理解するとよいでしょう。

したがって、「何時に」と時間を限定する時にはinは不適切なのです。この場合はonですね。

under[~の下に]

例文

・My cat often sleeps under the table.(私の猫はよくテーブルの下で眠っている。)

・She must be feeling under pressure.(彼女はプレッシャーに感じているに違いない。)

・I was under the control of my boss.(私は上司の支配下にあった。)

underは何かの下にある状態です。テーブルの下や椅子の下など、物の下でも良いですし、無形の物にも使うことができます。

under pressureは、プレッシャーの下敷きになって押しつぶされているようなイメージが湧くのではないでしょうか。

また、under the control of…であれば、支配(control)の下に置かれた状況であることがイメージできます。

behind[~の後ろに]

例文

・The little girl was behind her mother.(その小さな女の子は、母親の後ろにいた。)

・When I was a student,I was sometimes behind on English study.(学生時代は英語の勉強で遅れを取ることがあった。)

・Remember I’m always behind you.(いつもあなたの味方だからね。)

・Hurry up. We’re behind.(急いで。時間に遅れてる。)

behindは何かの後ろにいる状態。もしくは前に何かがある状態をイメージしても良いでしょう。

何かの後ろに隠れる、何かの後ろに置くなどということだけでなく、時間や立場などもbehindで表すことが出来ます。

時間的にbe behindを使えばbe lateと同じような意味で使えます。また、何かについていけていないというような「後れを取っている」という意味にもなります。

with[~と一緒に]

例文

・I went to Disney Land with my girl friend last winter.(去年の冬、彼女とディズニーランドへ行った。)

・At the new hamburger shop,french fries and salad come with the hamburger.(新しいハンバーガーショップでは、ハンバーガーと一緒にフライドポテトとサラダがついてくる。)

・Jenny is a beautiful lady with blond hair.
(ジェニーは金髪の美しい女性だ。)

「誰々と」というときなどに使うwithは、何かが何かと共にある状態です。

元々別のところにあった者同士が一緒にくっついたときにも使えますし、with blond hairやwith beautiful eyes など、元々備わっているもののこともwith で表すことができます。

near[~の近くに]

例文

・A hair salon opened near my house.(私の家の前に新しい美容室がオープンした。)

・We’re getting married in the near future.(私たちは近い将来結婚するんだ。)

有形無形関わらず、近くにある状況を示すのがnear。

どれくらい近いかという決まりはなく、また話しての感覚で「近い」と感じればnearと使って良いのです。

ですから、We’re getting married in the near future.の例文で極端に言えば、本人の中で5年以内には結婚しようと思っている話だとしても、本人が5年後を近い将来だと感じていればin the near futureということができます。

It’s not so near.(そんなに近くないよ^^;)と言われそうですけどね。

by[~の近くに/~によって/~まで]

例文

・There’s a TV by the window.(窓の近くにテレビがある。)

・My mother always stands by me.(母はいつも私の味方をしてくれる。)

・The baby girl was named Karen by his father.(その女の赤ちゃんは、父親によってカレンと名付けられた。)

・We have to finish this work by Friday.(私たちはこの仕事を金曜日までに終わらせなくちゃいけないの。)

byはいくつか意味があります。1.~の 近くに、2.~によって、3.~までに。

「~の近くに」の場合は、目で見て明らかに近い場所にあると思う時に使います。また、nearのように無形のものには使いません。

また、stand by 人で「味方でいる」。これは実際にそばにいなくても、心はすぐそばにいるという意味でとらえるとイメージしやすいですね。

beside[~の横に]

例文

・I want to place my dish shelf beside the refrigerator.(食器棚を冷蔵庫の横に置きたいの。)

・I wish you were always beside me.(いつもあなたが隣にいてくれたらな。)

nearやbyは近くにあることはわかっていても、その位置関係が前か後か、はたまた左右のどちらなのかという点は限定されませんが、besideの位置関係はすぐ横にある状態です。

もちろん若干のズレは気にしなくていいです。横よりちょい斜め、とか。そこまで堅苦しく考えなくて大丈夫。

at[~に、~で]

例文

・I get up at 7 am every morning.(私は毎朝7時に起きる。)

・I didn’t know she was quitting the company at that time.(その時、私は彼女が会社を辞めるなんて知らなかった。)

・See you later at the cafeteria.(またあとで、食堂でね。)

・Look at that girl. She’s so pretty.(あの女の子を見て。とっても可愛い。)

onは日付や曜日などを限定するときに使うとお話しましたが、atはさらに限定の幅が狭まります。7時に、あの時、食堂で、あの子を…と、その時間や場所、物だけに」対応します。

of[~の~]

例文

・Anna is a friend of mine.(アンナは私の友達の一人です。)

・There’ s something wrong with the front wheel of my bike.(私の自転車の前輪がなんだかおかしい。)

学校などの文法の勉強では「A of B=BのA」と教科書や参考書に書かれています。どちらがどちらかわからなくなってしまいそうですが、「広い範囲の中の小さい範囲(一部)」とイメージしましょう。

between[~と~の間に(で)]

例文

・The book store is between the hospital and the drugstore.(その本屋は病院と薬局の間にある。)

・It’s a secret between us.(私達だけの秘密だよ。)

・He’s between jobs.(彼は無職だ。)

何かと何かの間、何かと何かに挟まれた状態を指すbetween。

歯ブラシにもありますよね、ビトイーンという商品。歯と歯の間にピッタリフィットだからです。

無形の物にも使うことができ、「君と私の間」とか「私達の間」という風にも表現できます。

また、between jobsでjob(仕事)とjob(仕事)の間。つまりは今仕事してないってことで、無職という意味も。

above[~よりも上に]

例文

・An airplane was flying above the high building.(飛行機が高いビルの上を飛んでいた。)

・In japan,you have to be above 20 years old to drink alcohol.(日本では、お酒を飲むには20歳以上でなければならない。)

何かしらの基準や対象物があって、その上にある状態がabove。overも「~の上に」ですが、overが3Dなのに対してaboveは2D。何かに覆いかぶさるように上にあるものでなくてもいいんです。

below[~よりも下に]

例文

・The temperature is below 0 degrees in Hokkaido today.(今日の北海道の気温は0度以下だ。)

・This product should be stored at below 10 degrees.(この商品は10℃以下で保管されなくてはいけない。)

aboveの反対がbelow。aboveと同じく、ある基準やモノよりも下にある状態です。こちらも2Dなので、underのように何かの下に置かれているひつようはありません。

around[~の周りに]

例文

・There are flowers around the pond.(池の周りに花がある。)

・Kids love to run around.(子供は走り回るのが大好きだ。)

・I’ll show you around the town next time.(今度街を案内するよ。)

何かの周りをぐるっと、もしくはぐるぐると何周も。それがaroundのイメージです。

run aroundやshow aroundの場合は、同じ場所をぐるぐる回らなくてもよくて、不規則にウロウロしたり動いて回るってイメージでOK。

among[~の間で]

例文

・The singer is very famous especially among teenagers.

・He gave a speech among the audience.

betweenと同じく「~の間」を表しますが、betweenが「何かと何かの間」と、何に挟まれているのか整然としている(もしくはわかりやすい)のに対し、amongはちょっとわかりにくい…というか曖昧な場合。

例えばThe singer is very famous especially among teenagers.の例文であれば、teenagerって誰のこと?名前は何?って、ざっくりとしているわけです。それがamong。

against[~に対して]

例文

・I’m against the idea.(その考えには反対です。)

・Tom was sitting against John.(トムはジョンと向き合って座っていた。)

・We were standing against each other.(私たちはお互いの方を向いて立っていた。)

何かが何かに向いているイメージです。向かい合わせってことですね。

同じ向きでなく、対していることから、「反対の」という状態を表すこともできます。

動きのあるイメージを持つ前置詞

beyond[~を超えて、~の向こうに]

例文

・The score of his English exam was beyond the average.(彼の英語の試験の点数は、平均をはるかに超えていた。)

・There’s a post office beyond the bridge.(橋の向こうに、郵便局がある。)

beyondは何かからを超え、遠く離れている状態を表します。

The score of his English exam was beyond the average.の例文のように、縦に「超えて」いても良いですし、There’s a post office beyond the bridge.のように、奥行きのある「超えて」でも使えます。

until[~まで]

例文

・I stayed up until 2am last night.(昨夜は夜中の2時まで起きていた。)

・the discount tickets are valid until the end of this month(割引チケットは今月末まで有効です。).

「ある時点までずっと」を表すのがuntil。同じ「~まで」にbyもありますが、byは「その時点までに」という意味で、untilのように継続しません。

to[~に(へ)]

例文

・I go to the gym on Sundays.(日曜日にはジムに行く。)

・I wrote a letter to my grandmother.(祖母に手紙を書いた。)

toは「あるものに向かって到達する」状態を表します。モノや場所であっても良いですし、人へ対してでもOK。

talk to 人(人と話す)なども、その相手のほうを向いているイメージだとすると覚えやすいのではないでしょうか。

from[~から]

例文

・I got a nice hat from Shane.(シェーンから素敵な帽子をもらった。)

・They came from the US.(彼らはアメリカからやってきた。)

元々違うところにいたものが、こちらへ移動してやってくるイメージです。

from 9 to 5(9時から5時)や from here(ここから)というように、物である必要はありません。

for[~のために]

例文

・My mother made a bag for me.(お母さんが私にカバンを作ってくれた。)

・I practice the piano for the concert.(コンサートのために、ピアノを練習する。)

forもイメージとしてはtoとよく似ています。しかし、違いもあるのです。toが「目的に向かって進み達する」のに対しforは「目的へ向かう」という、やや曖昧なイメージです。

かつ、まだ目的に達していないことがtoとの違いです。目的へ向かって進む方向性が示されている段階、と言えるでしょう。

up[上に]

例文

・Put your hands up.(手を上にあげなさい。)

・Look up the sky.(空を見上げて。)

upは前置詞の中でも非常にわかりやすいもののひとつです。aboveなどのように基準になるものは必要なく、ただ単純に今ある位置より「上に」という意味。立ち上がる、持ち上げる、などというように「上に向いて動く」というイメージです。

down[下に]

例文

・Get down from the ladder.(梯子から降りなさい。)

・Calm down. You’ll be alright.(落ち着いて。大丈夫よ。)

downもupと同じように、基準となるものを必要とせず、単純にその位置より「下に」という意味です。

calm downは「気持ちを落ち着かせる」という意味ですが、高ぶっている気持ちを下の方向へ抑えて落ち着かせるというイメージです。

into[~の中に]

例文

・Put your pencil case into the bag.(筆箱をカバンの中に入れなさい。)

・I was into swimming when I was a high school student.(私は高校生の時、水泳に夢中だった。)

intoってinとは違うの?と思った人もいるのではないでしょうか。実はこれ、結構違うんです。inはすでにその中にいる状態で、intoは中へ入っていく様子ととらえると良いでしょう。

over[~を超えて]

例文

・There’s a big bridge over the river.(川にかかる橋がある。)

・I put the cover over the pillow. (まくらにカバーをかけた。)

overは何かの上にかぶさっている様子をイメージしてください。シーツやカバーのように、かならずしもピッタリとくっついてかぶさっていなくてはいけないわけではありません。

along[~に沿って]

例文

・Go along the street.(道に沿って行きなさい。)

・She drove the road along the railroad trucks.(彼女は線路に沿って運転した。)

・We’re getting along with each other very well.(私たちはとてもうまくやっている。)

一定の距離のあるものの横をぴったりとくっついていくイメージです。

get along with 人で、「人とうまくやっている」という意味になります。これも、人とぴったりとくっついている=離れることなく接している=うまくやっているという風に考えることが出来ますね。

through[~を通って]

例文

・I could not get through the ticket gate because I lost my ticket.(切符を無くしてしまったので、改札を通ることが出来なかった。)

・Put the string through the hole. (糸を穴の中に通して。)

一方からやってきて何かを通り抜けるイメージです。改札やゲートなどがまさにそのイメージ。部屋やお店なども入った方向から突き進むと出口がある場合はthroughです。

across[~を横切って]

例文

・Don’t across the crosswalk when the signal is red.(信号が赤の時は、横断歩道を渡ってはいけません。)

・This ship sails across the sea.(この船は海を渡る。)

一方から来て、何かを横切り向こう側へ到達するイメージです。横断歩道や歩道橋、海峡など、何かを渡って向こう側へ行くものがまさにそうです。

前置詞はイメージをつかめばそんなに難しくない!

猫

今回は前置詞を、図解や例文と共にご紹介しました。「あれ、この場合はinだっけ、atだっけ…?」と迷うことも多いと思いますが、そんな時にはこのイメージ図を頭の中に思い浮かべると答えが早く見つかることでしょう。

中には微妙な違いがあれど似ている前置詞も複数あるので、しっかりとイメージの違いを理解したいところですね。これで前置詞も怖くありませんよ!

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ABOUTこの記事をかいた人

子供英会話講師歴15年。 大手英会話教室に勤務したのち、独立し現在は大阪府豊中市・池田市でLITTLE KIDSという子供英会話教室を運営しています。めちゃくちゃ声が大きいのが特徴。 2人の男の子の母親でもあります。